アルツハイマー型認知症の原因?・・・アルミニウム原因説

アルツハイマー認知症の原因は現在のところ明確ではありません。あくまで、ひとつの説ですが、「アルミニウム原因説」と呼ばれるものがあります。

アルミニウムイオンの摂取がアルツハイマー認知症の原因のひとつではないか、という説です。しかし現在は、この説は一般的に認められていません。日本アルミニウム協会では、腎臓機能障害との関わりを示しています。

スクラルファートといった、アルミニウムを含んだ医薬品には、腎臓の働きが悪いと中毒になる恐れがあるという趣旨の注意事項が示されています。
確かに、アルツハイマー認知症の患者さんの脳には、健常者の数十倍の濃度で、アルミニウムイオンが検出されています。ただし、それがアルツハイマーが原因で起こる症状なのかどうかは不明です。

従来は、血液脳関門によってアルミニウムイオンは脳に達しないという見方もありましたが、現在では、血液脳関門を突破することが明らかになっています。

アルミニウムイオンは何に多く含まれるかというと、植物では、オオイタドリやカラマツの新芽などです。硫酸アルミニウムとして土壌の10倍〜20倍含まれています。また、タマネギにも硫酸アルミニウムとして多く含まれていますから、生体内に自然に取り込まれます。

本来なら水に溶出しないアルミニウムイオンが、粘土鉱物から溶出しています。これはバーク堆肥や家畜堆肥の再利用によって、カリウムやナトリウムの過剰からくる浸透圧で溶出したのです。

アルミニウムとアルツハイマー認知症の発症との因果関係は、完全には否定できません。しかし、日常生活で摂取する量で、はたして影響があるのかどうか、その危険性を過度に心配する必要はないでしょう。ただし、欠乏症もないと考えられますから、あえて摂取する必要もないでしょう。

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痴呆と認知症の違いをご存知ですか?

近年、痴呆という言葉に代わり、認知症という用語が用いられるようになりました。

後天的な脳の器質的な障害によって、いったん正常に発達した知能が低下した状態を、認知症といいます。これに対して、知的障害は、先天的に脳の器質的障害があり、運動の障害や知能発達面での障害などが現れる状態のことをいいます。

痴呆と認知症
日本ではかつて、認知症を、痴呆と呼んでいました。しかし、2004年に厚生労働省の用語検討会によって「認知症」に、用語を変換する報告がまとめられたのです。まずは、行政分野および高齢者介護分野において、「痴呆」の語が廃止されました。そして「認知症」に置き換えられたのです。
さらに、各医学会においても2007年頃までには、言い換えがほぼ完了しています。

認知症の原因となる主な疾患には以下のものがあります:
・脳血管障害
アルツハイマー病などの変性疾患
・正常圧水頭症
・ビタミンなどの代謝・栄養障害
甲状腺機能低下、など。

これらの原因によって、生活に支障をきたすような認知機能障害が生じた場合に、「認知症」と診断されます。脳血管障害の場合、画像診断では微小病変が見つかっているような場合でも、はたしてこれらが認知症状の原因になっているかどうかの判別は難しいのが現実です。これまでは脳血管性認知症と診断されてきましたが、実際はアルツハイマー病が認知症の原因となっている場合が少なくありません。これを、「脳血管障害を伴うアルツハイマー認知症」といいます。
認知症にはグループホームが効果があると言われています。

アルツハイマー型認知症の危険因子とは

アルツハイマー認知症の症状については研究が進めつつありますが、そもそもなぜこの疾患が発症するのか、その原因は現在のところ明らかではありません。ただし、発症の危険因子として幾つかあがっています:

・年齢
・家族歴
・ApoEe4などの遺伝子型
・高血圧
・糖尿病
・喫煙
高脂血症
・ある種の生活習慣、など。

たとえば、アルツハイマー病を発症する危険性は、糖尿病をもつ患者さんでは1.3〜1.8倍になるといわれます。特に、ある種の遺伝子型をもつ糖尿病の患者さんの場合は、5.5倍にまで増加すると報告されています。

その他、現在最も関心が高まっているのが、食習慣、運動習慣、知的生活習慣です。

●食習慣
アルツハイマー認知症の発症を抑制することがわかっている食物は以下のものです:
・魚(EPADHAなどの脂肪酸)の摂取
・野菜果物(ビタミンE・ビタミンC・βカロテンなど)の摂取
・赤ワイン(ポリフェノール)の摂取
たとえば、1 日に1 回以上魚を食べている人の場合と比べて、ほとんど魚を食べない人は、アルツハイマー認知症の発症の危険が約5 倍であるというデータがあります。

●運動習慣
運動、特に、有酸素運動によって高血圧やコレステロールのレベルが下がり、脳血流量が増すことで、アルツハイマー認知症の発症の危険が下がります。普通の歩行速度をこえる運動強度で週3回以上運動すると、全く運動しない場合と比べて、発症の危険が半分になるという研究結果もでています。

●知的生活習慣
・テレビ・ラジオの視聴
・トランプ・チェスなどのゲーム
・文章を読む
・楽器の演奏
・ダンスなど。
これらの活動をよく行う人は、発症の危険が減少するといわれます。

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アルツハイマー型認知症を研究する人たち

厚生省の調査によると、現在、日本には認知症の症状をもつ老人が全体で100万人いると推定されます。
そのうち75万人が自宅で介護を受けています。

また、老人病院、特別養護朗印ホーム、精神病院などの施設にいるのは、25万人です。
このように自宅で介護を受けている認知症老人がほとんどであるのが実情なのです。

今後、この傾向はどうなるかというと、本格的な高齢化社会の到来にともなって、認知症老人の数は、2015人には265万人になると推測されます。
そして在宅での認知症老人だけでも180万人に達すると予想されます。
急激な増加が予想されるだけに、認知症の原因の解明や、治療方法の確立が一日も早く望まれます。

日本において、老人の認知症の約4分の3は脳血管性認知症アルツハイマー認知症が占めます。
残りは一部の変性性疾患、感染症、内分泌代謝疾患、頭部外傷などによるものです。

認知症のなかには、内科的治療や脳外科手術で治るものも一部にあります。
しかし原因が不明であるアルツハイマー認知症や脳血管性認知症の場合、治療は困難です。

ただ、最近の研究から、アルツハイマー認知症の原因に遺伝子の異常が関係していることが明らかにされました

アルツハイマー認知症患者の脳に沈着する異常な色素たんぱくが、21番目の染色体のうえにあることがわかったのです。
なんらかのきっかけでこの遺伝子が作動し始めることが充分に考えられます。

認知症の原因はさまざまな角度から追究されています。原因が解明され、有効な薬が開発されるのもそれほど遠い未来ではないでしょう。

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アルツハイマー型認知症の症状を理解する

一定の水準に達したはずの知的能力、あるいはすでに獲得された知的能力が、成人後に明らかに低下した状態を認知症といいます。日本においては以下に3つの型が主に見られます:

アルツハイマー認知症
●多発梗塞性認知症(脳血管性認知症
●上記のふたつの混合型

認知症の主な症状は、知的機能障害です:

●時間、場所、人の見当がつかない。これを、「見当識障害」といいます。
●簡単な計算ができない。
●水洗トイレの水の流し方など、誰でも知っている一般的な知識が失われる。
●食事をした直後に、食事をしたことを忘れる。

これらは認知症の中核症状であり、逆にこれらがないと認知症とは呼びません。したがって、認知症と診断するさいの第1の根拠は、社会生活に支障を及ぼすほどの知的能力の低下が認められるかどうかにあります。しばしば使われるのは「長谷川式簡易知能評価スケール」というものです。

さらに、認知症ではこうした知的機能障害のほかにも幾つかの副次的な症状がみられます:

●「嫉妬妄想」・・・たとえば、配偶者の不倫などを妄想する。
●「被害妄想」・・・物を盗まれたという妄想など。
●「幻覚」・・・見えないはずのものが見える。
●「不安」
●「興奮」
●「夜間譫妄(やかんせんもう)」・・・夜間に家の中を歩き回る。

その他、性格上の変化もあります。自己中心的になり、頑固さが目立つようになります。感情が鈍くなって、不潔であっても気にならなくなってしまったり、羞恥心に乏しくなることがあります。

認知症の種類・・・コルサコフ症候群

認知症というのは、知能の働きが低下した状態を言います。物忘れがひどくなったり、記憶力が悪くなるのが主な症状で、正常な社会生活を営むことが困難になる病気です。

高齢化が進む現代においては、いわゆる老人ぼけといわれる認知症がますます増加しており、社会的な問題ともなっています。こうした症状が40〜60歳の初老期にあらわれた場合を初老期認知症、65〜70歳の老年期に現れた場合を老年認知症ということもあります。

これらの認知症アルツハイマー型老年認知症とも呼ばれ、脳動脈硬化などの脳血管障害によって生じる脳血管性認知症と区別されます。現在、日本の65歳以上の老人の4.8パーセントがぼけ老人といわれます。

老人期の認知症として問題になるのは、次の4つです:

アルツハイマー認知症
クロイツフェルト・ヤコブ病
●ピック病
コルサコフ症候群

このうち、コルサコフ症候群というのは、別名、健忘症とも呼ばれます。病的な原因によって、過去のことを思い出せなくなったり、自分のいる場所や日時がわからなくなったりします。
これを記銘障害と呼びます。

そのため、作り話をしてつじつまを合わせたりといったことが症状の中心となります。
慢性アルコール中毒一酸化炭素中毒、脳腫瘍、脳炎などでもみられます。

原因となるのは、脳の障害です。特に記憶障害と関係の深い乳頭体や間脳・中脳領域が損傷されるためと考えられています。
原因となった病気によって経過は異なります。一般に高齢者では予後は悪くなります。

アルツハイマー型認知症の神経伝達物質と老人斑

老年期の認知症の代表とも言われるのがアルツハイマー認知症です。根本的治療がなく、徐々に症状が進行することから恐ろしい病気であることに違いありません。
アルツハイマー認知症では、記憶障害や見当識障害などの症状のほかに、歩行困難などの身体的症状や、脳の萎縮などの解剖学的症状がみられます。

解剖学的症状として、大脳の萎縮や神経伝達物質の変化がみられます。

神経伝達物資というのは、アセチルコリン、カテコールアミン、セトロニンなど、神経細胞から出される信号、つまり情報を伝達する化学物質のことです。神経と神経のつなぎめや、神経と筋肉などのつなぎめには、ごくわずかですが、隙間があいており、神経のなかで電気的流れとして伝わってきた情報がこの隙間で化学物質に置き換えられるのです。この化学物質が神経伝達物質と呼ばれます。これらの化学物質の受け入れ口である受容体を通して伝わった情報は、再び電気信号となって神経や筋肉を興奮させることになるのです。

一方、脳の縮小は、正常老人の約10パーセントの減少です。特に前頭、側頭、頭頂葉の減少が著しいのが特徴です。また脳室の拡大や神経細胞の脱落と萎縮、アルツハイマー神経原線維の変化、老人斑などがみられます。

老人斑というのは、アミロイドと呼ばれる色素たんぱくが脳に沈着したものです。アルツハイマー型の認知症の大脳皮質に多く見られ、第21番目の染色体にある遺伝子の異常によって生じるだろうと推測されています。